SPH 粒子法を用いた鋳造解析では、従来の手法と同様に、流体解析と熱伝導解析を用いた、湯流解析・冷却固化解析は勿論、従来の手法ではできなかった、密度流解析と相変化解析を用いた鋳造欠陥解析、加圧給湯補給による鋳造欠陥の補修・消滅解析が可能となりました。
SPH 粒子法は、鋳造工程における物理現象を数理的に解析する手法であり、その魅力は、物質運動、物質変化を忠実に解くことが可能な物理的シミュレーションであることです。
従来の格子法系解析では難しかった流体素片の流入挙動、欠陥生成、気液2相流挙動などが明らかとなり、鋳造工程における物理現象をより精度高く理解できることが期待されています。
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- 製品案内 SPHinx-CAST
SPH 粒子法は、FEM における要素やFDM における格子を必要としない メッシュフリー解析手法です。
もとの連続体を離散化し、粒子、すなわち質量と寸法を有する微小物質素片の集合体とみなすとともに、もとの連続体に加わる力や熱的変化を、粒子間に働く力の相互作用や熱伝導として捉えます。着目する粒子(評価点)の挙動を、影響半径の中の他の粒子の物理量で面補間/球補間するという数学的操作(Kernel 積分*)を施した上で、最終的には、再び連続体近似( Smoothing )することによって、連続体の変形や応力分布、熱伝導等をシミュレート(解析)します。
*Kernel 関数(重み関数)を用いた物理量の補間
FEM やFDM で用いる、格子を空間に固定する オイラー的手法は、流体解析などの広域な運動を取り扱う解析には適していますが、連続体を構成する各部位の履歴を追跡できないこと、また移流項の精度確保が困難であるといった問題があります。
SPH粒子法は、連続体上の各部分を時間的に追跡する ラグランジュ的手法を用いて連続体のさまざまな運動を記述することによって、上記のような問題点を補い得る優れた解析技術です。
- 金型内部の熱流体が固化するプロセスを解析可能
- 固化プロセス「冷却」→「相変化」→「金属流発生」
- 空洞化(ひけ巣)解析のシミュレーションが可能
- GPGPUによる並列計算により大規模問題を高速に解析
- 射出成形
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- 射出制御、湯流れ、凝固・収縮
- 冷却解析
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- 金型冷却
- 密度流解析
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- 凝固領域における密度流
- ひけ巣空洞解析
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- 鋳物内部の空洞解析
- Windows XP 以降
- Red Hat Linux
- GPU(GeForce, Tesla シリーズ)